紫陽花の冬芽の乾燥について調べてみた

 前回の記事で紫陽花の冬芽が乾燥していると書きました。今回はこの件について調べたことを書きます。


目次

紫陽花の芽のつくりについて

落葉樹の冬芽は大きく3タイプに分類できます。


①鱗芽(りんが)

芽鱗と呼ばれる、鱗状の硬い皮で新芽を守る。

②裸芽(らが)

芽鱗を作らず、外側の葉がそのまま中の芽を守る役割を担う。

③隠芽(いんが)

葉が落ちた跡や樹皮の中に形成され、春になると突き破って出てくる。


アジサイはこの中で②裸芽に該当します。ちなみに桜やミズナラ、イロハモミジは鱗芽です。鱗芽は寒さに対しての耐性が高く、比較的冷涼な地域の植物に多く見られます。反対に裸芽は、比較的温暖な地域で育ち、強い寒さに耐える必要がない植物に多いです。

芽鱗の代わりに外側で芽を守った──言うなれば犠牲になった葉は、春になるとそのまま成長するものと枯れ落ちるものに分かれます。我が家のアジサイ類を見る限り、アジサイはほとんどの場合そのまま成長するようです。一方で今回のように外側の葉が完全に黒く乾燥している場合、春には枯れ落ちる可能性が高いと考えています。


外側が黒く乾燥した芽の中身は生きているのか

ここまで色々書きましたが、つまりは外側がダメージを受けてしまっても、中の芽が無事であれば良いわけです。ということで、まずはシワシワになった枝先が生きているかを調べることにしました。


芽の近くの樹皮を切ってみた

2026/03/12 ヒメアジサイの頂芽

写真の芽の真下の樹皮にカッターで小さな切れ込みを入れてみたところ、中は緑色をしていました。すなわち枝は生きており、少なくとも中心部の成長点は無事であることがうかがえます。確認後、切れ込みは速やかにトップジンMペーストで塞ぎました(写真のオレンジ色の部分です)。

我が家以外の紫陽花の様子

次に、近所で植栽されている紫陽花を観察したところ、同様に乾燥した芽が多く見つかりました。

2026/03/17 ガクアジサイ
芽だけでなく、枝全体がどことなく乾燥しているように見えます。

芽を拡大したところ

去年の葉がまだたくさんくっついています。

2026/03/17 ホンアジサイ
ホンアジサイ

こちらは近所にある神社に植栽されているホンアジサイで、うちで育てているホンアジサイに比較的近い特徴を持っています。外側の部分が黒くシワシワになっており、うちのヒメアジサイ・ホンアジサイの症状にそっくりです。



一方で枯れた外葉を押し退け芽吹き始めている箇所も見られます。なんとなく我が家の子たちにも希望が見えてきました。

西洋アジサイ

またまた別の子です。こちらは秋にも花をつけているのを見たことがあるので、おそらく二期咲きか四季咲きの西洋アジサイです。かなり大ぶりな芽をしています。ちょうど外側の葉が冬体勢から普通の葉っぱ体勢に切り替えるところですね。うちの子も何事もなければこうなるはずだったのですが⋯⋯。


考えられる原因

総じて水不足と乾燥による影響が大きいと考えられます。具体的には三つ挙げられます。

1.2025-2026の冬の気候

私の住む太平洋側は冬場に乾燥する気候であることに加え、今季は日本海側が大雪、太平洋側は少雨という極端な気候でした。鉢植えだけでなく地植えの植物にとっても水不足が続いた可能性が考えられます。

2.冬越しの置き場所

今までは落葉後から一月いっぱいまで北東側の雨の当たる場所に置いていましたが、今年の冬越しは全てのアジサイを雨の当たらない南側のベランダに置いて管理していました。日当たりが良い南側の方が暖かく、寒風も防げて冬越ししやすいだろうと考えたからです。しかしかえって乾燥によるダメージを与えてしまう結果になりました。

3.用土の変化

今年の秋から鉢土を二本線赤玉土中心から三本線赤玉土と超硬質鹿沼土を中心としたものに更新しています。今までより格段に水捌けが良くなったぶん、保水性が下がりました。その分ジュートやハイゴケでマルチングして対策を取っていましたが、もっと頻繁な水やりが必要だった可能性が高いです。


今季の我が家のアジサイの芽は無事なのか

恐らく、いつもより遅れるものの芽吹くとは思います。しかし花が咲くかはまだ分かりません。例年通りであれば蕾は4月末には確認できます。引き続き注意深く観察していきます。

今後の対策

今回被害を受けた株はヒメアジサイ、(ヒメアジサイの血が混ざっている可能性のある)ホンアジサイの2種類でした。エゾアジサイの血が入ったヒメアジサイは、元々冬の寒風に弱いです。来年以降も冬の少雨が続く場合は、

・不織布で覆う
・少しでも雨の当たる北東で冬を越させる

といった、水やり以外の管理の対策も検討しなくてはならないでしょう。

近年は気候が目まぐるしく変動しており、数年前までの常識が通用しなくなってきています。今後は管理方法についても臨機応変に対応していこうと思います。


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