ホンアジサイの植え替え─冬の終わりは風との戦い

 


先日荷物を届けてくださった配達員さんに、「すっきりしてしまいましたね」と声を掛けられました。妙に残念そう──というか寂しそうな物言いに、はて何のことだろうと思ったら、玄関前の植木スペースのことでした。

確かに春から秋まではここに紫陽花の鉢が所狭しと並んでいましたが、冬の今はモミジ以外何もありません。

「今はベランダに置いてあるんです。でも春になったらまたモサモサに戻りますよ」と返すと、笑って帰っていかれました。


まあびっくりです。まさかうちの紫陽花を見てくださっている方がいるとは思いもしませんでした。人目をまったく気にせず、でも丹精込めて育てていたのも事実ですから、嬉しいような、面映ゆいような気持ちになりました。お世話にも身が入ります。


というわけで、今回はホンアジサイの植え替えのお話です。


寒波が過ぎ去りようやく冬のピークを乗り越えました。まだまだ暖かいとは言えませんが、ぐっと堪えて外に出ます。

最後にホンアジサイを植え替えたのが去年の一月半ばということで、上面の土が締まり、水の染み込みがかなり悪くなっていました。

さっそく作業に取り掛かり、いざ鉢から出そうとしましたが──いっこうに抜けません。横に倒して足で蹴るのが一番早いんですが、枝が横に張り出して折れそうなのでできません。当て布をして金槌で叩いてみたら、鉢にヒビを入れてしまいました。まあスリット鉢はもともと消耗品ですからね。仕方ないといえばそれまでですが⋯⋯。


そんなこんなで30分格闘しましたが、やはりびくともしませんでした。

少し考えて、土と鉢の境目を菜箸でほぐすことにしました。全ての面をほぐしたら逆さまにします。何度か上下に揺らしているうちにようやく出てきました。長かったです⋯⋯。


1年ぶりに鉢から抜いてみたホンアジサイ

さてさて、肝心の根っこは⋯⋯?


⋯⋯絶好調ですね!見事な根鉢を形成しています。側面から鉢底まで満遍なく細根が行き渡り、スリット鉢の良さを存分に発揮しているのが見て取れます。

古い土をある程度落とし、一回り大きい8号スリット鉢に鉢増ししていきます。

水やりを控えておいたので多少は崩しやすいかと思いきや、中は意外と湿っているうえ根張りが凄すぎて全然崩れません。洋蘭用の細い支柱で慎重にほぐしていきます。


結局根が張りすぎてあんまり崩せませんでしたが良しとしましょう。新しい鉢に植えていきます。


始めに鉢底石代わりとして、大粒の焼成赤玉土と超硬質鹿沼土を敷きます。横面は完全には防げませんが、こうしておくとスリット鉢特有の土溢れをある程度止められます。株元の位置を合わせたら、隙間に用意しておいた土を入れ込んでいきます。


土の配合は

焼成赤玉土(中粒)、超硬質鹿沼土(中粒)、マグァンプk(大粒)、腐葉土、バットグアノ少々

にしました。


バットグアノはアルカリ性の性質を持っています。紫陽花はアルカリ性の土壌ではピンク色に咲きます。この紫陽花は青に咲かせたいので控えめにしました。加えて根っこに直接肥料が当たるのもあんまり良くないですから、そういう理由でもあります。


うう、風で土が目に入ります⋯⋯擦りたくても両手は泥だらけなのでできません。我慢して手早く進めます。ぐずぐずしていると鉢植えの土まで飛ばされてしまいます。そうなったら極寒地獄の掃き掃除が待っています。毎年この時期は風が強くて困ります⋯⋯。


寒肥兼芽出し肥として、株周りに青アジサイ専用肥料をすき込んでおきます。仕上げに鉢底から出てくるまで水をやって完了です。



おまけ(いままでのはなし)


以前までは適当な培養土に硬質赤玉土と腐葉土を混ぜたものに植えていましたが、花後に必ずと言っていいほどリン酸欠乏を起こしていました。赤玉土メインでリン酸を吸着してしまっていたせいだと考えられます。

今回は鹿沼土と赤玉土を半々の割合にし、マグァンプkとリン酸分が豊富なバットグアノを元肥として混ぜ込んでみました。おそらくこれでだいぶ改善されたのではないかと思います。ただし焼成赤玉土と超硬質鹿沼土を使ったことで保水性は下がりました。水切れにより一層注意して管理する必要があります。


今年もたくさん咲いてくれると嬉しいですね。


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