紫陽花オタク直伝・ベランダ栽培でも紫陽花を元気に咲かせる2月の必須作業|寒肥と病害虫対策
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冬も終わりに近づいていますね。我が家の紫陽花もあと1ヶ月程度で萌芽します。
待ちに待った春ということで気が抜けそうになりますが、綺麗な青いお花を見るためにはまだ重要な仕事が残っています。
今回は、私が毎年実践している「ベランダ栽培に特化した2月の必須作業」を詳しく解説します。6月に最高の花を咲かせるために必須の
寒肥・病害虫対策
についてまとめました。
この記事さえ読めば、あなたのベランダの紫陽花も春には力強い新芽を吹き出し、初夏には麗しい花姿を見せてくれることでしょう。
目次
寒肥編
春に伸びた新梢は一年で最も勢い良く伸びます。このときの成長を助け、上がってくるであろう蕾をより充実させる目的で与えます。
ところで、一般的な旧枝咲き紫陽花は前年の10月〜落葉までの期間に花芽を作ります。ですから寒肥えは花芽の数に対して直接影響があるわけではありません。
ではなんのために与えるのか。
額咲きであれば装飾花の数をより多く、手毬咲きなら花房をより大きく立派にするため、そして花後まで株の体力を保たせるために、非常に重要な役割を持っているのです。
ちなみに開花直前・期間中は紫陽花は肥料をあまり必要としません。むしろ与えない方がいいです。特にリン酸系の肥料を与えると土中のアルミニウムと結合するため、花色が赤に傾く恐れがあります。
冬の寒い時期にゆっくり分解された肥料がちょうど芽出しのタイミングで効くようにするため、1月〜2月頃に有機肥料または緩効性化成肥料を撒きます。
「寒肥」と「芽出し肥」の違い
どちらも春の成長を助けるものですが、時期と目的によって使い分けます。
| 項目 | 寒肥(2月) | 芽出し肥(3月〜4月) |
| 主な目的 | 土壌改良と体力の土台作り | 芽吹きのスピードアップ |
| 役割 | 休眠中にじっくり分解させ、春に根が動き出した時に栄養が届くようにする | 動き出した新芽を勢いよく伸ばし、葉を茂らせるためのブースター |
| 肥料の種類 | 有機質肥料(油かす・骨粉など) 緩効性肥料(IB化成など) | 化成肥料・液体肥料 (即効性のもの) |
どんな種類の肥料を選べばいい?
先述したとおり有機肥料もしくは緩効性の化成肥料を使います。個人的には有機肥料をおすすめします。
鉢中の土に化成肥料を与え続けていると、土が痩せ固く締まってしまうというデメリットがあります。これは特定の栄養素(窒素やリン酸など)ばかり過剰供給されたせいで土の栄養バランスが崩れ、微生物が減少することにより起こるものです。
さて、この有機肥料ですが、断然ペレットタイプ、それも何種類かの肥料を合成させたものがおすすめです。
というのも、粉末タイプは風でめっぽう飛ばされやすいのです。地面をほっくり返して埋められるお庭や畑をお持ちの方向けの製品だと思います。
加えて寒肥としてよく上がる発酵油かすや鶏糞ですが、どうしても臭い問題は避けられません。特に糞系は強烈なことが多く、マンション住まいでは死活問題になってきます。
合成ペレットタイプは比較的この問題をクリアしやすいです。
【青色派さん向け】個人的におすすめの肥料
複数種類の有機肥料を合成した、ペレットタイプの肥料です。
一般的な肥料はリン酸が多く含まれがちですが、この肥料は青色を美しく保つためにアルミニウムの吸収を妨げない設計になっています。ペレット状で扱いやすく、ベランダでも安心して使えるのが嬉しいポイントです。
肥料を準備できたら、早速作業していきましょう。
実際の作業
袋の裏面にある目安を見て適量を与えます。
有機肥料は多少与えすぎても肥料焼けするリスクが低いので、あまり量に神経質になる必要はありません。
根と肥料が接触すると肥料焼けの原因になるため、中心ではなく株の周りに沿って満遍なく撒きます。ただ表面にぱらぱらと置くよりも軽く土に漉き込むと、その分早く分解され効き目が出るのが早くなります。
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| ヒメアジサイの株元に撒いたところ |
私はジュートでマルチングしていることもあって、ごく軽く混ぜ込むだけにしています。
マルチング等を行わず表面の土が露出している場合は、数ミリ程度でよいので土を被せておくと臭い対策に有効です。
土の中の栄養補給をばっちり行ったら、次は地上部のケアに移ります。
冬の徹底消毒:昨シーズンの「負の遺産」を断つ
春に綺麗な葉を展開させるためには、休眠期のうちに前シーズンの菌や虫をリセットしておく必要があります。
1. 前年にうどん粉病に罹った場合、まだ冬芽にも潜んでいる可能性が高いです。うどん粉病の菌にはトップジンM水和剤やモレスタン水和剤が有効です。特にトップジンM水和剤は汎用性が高く、輪紋病や褐斑病等にも効果が期待できます。
2. ホコリダニ・ハダニ対策として、前年に根絶できなかった場合のみ薬剤を使います。モレスタン水和剤やコロマイト水和剤、スターマイトフロアブルが有効です。
ダニ類は冬季はほとんど活動しませんが死んだわけではなく、枝に残った枯葉や落ち葉にくっついて越冬します。数が少なく邪魔な葉っぱがない冬は、根絶する絶好のチャンスです。
【重要】薬剤のローテーションについて
ホコリダニについて
紫陽花栽培において、最も厄介な害虫の一つが「ホコリダニ」です。新芽が萎縮し芯止まりになる原因の多くは此奴の仕業。
「ホコリダニの恐ろしさとベランダでの対処方法」については、非常に奥が深いため別記事で詳しく解説します。
実際の作業
先述の理由により、今回はうどん粉病対策としてトップジンM水和剤を散布していきます。
ホコリダニについては、いるかわからない状態でむやみに薬剤を使うと効かなくなる恐れがあるので、現段階で薬剤の散布はしません。
そのかわりに前年の落ち葉は必ず取り除き、株元を清潔な状態に保ちます。
【注意】市販のスプレー剤なら何でもいい、というわけではない
初心者の方だと、手軽に使える「ベニカXネクストスプレー」などの混合剤で済ませたくなるかもしれません。しかしここに大きな落とし穴があります。
こうしたスプレー剤の多くは、適用表の「樹木類」に対して「うどん粉病」の効能が記載されていないことがほとんどです。
なぜならうどん粉病の病原体となる糸状菌は無数に存在しており、草花類と樹木類とでは全く違う種類の菌によって引き起こされているからです。
紫陽花は樹木に分類されるため、草花用の感覚で散布しても、実は肝心の病原体にアプローチできていない可能性が高いです。
「せっかく消毒したのに、春になったらまたうどん粉病が出てきた⋯⋯」という事態を避けるためにも、紫陽花(樹木)にしっかり適応がある薬剤を選んで使いましょう。
この時期の最後の一手間が、6月の命運を左右するといっても過言ではありません。寒さに負けず、最高の花を咲かせるための準備を楽しみましょう。
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